2013年2月6日水曜日

映画

テレビで真珠湾攻撃を題材にしたハリウッド映画がやっていて、寮の人たちと一緒に見ていました。アメリカと日本の戦争をアメリカ側から描いているのですが、ジャップジャップ連呼されているのは当たり前ですが見ていてあまり気持ちの良いものではありませんでした。

映画を見ながら、きっと日本人がこれを見たらイヤな気分になるよなと思わずにはいられませんでした。映像の中とはいえ、日本人が蔑まれ、撃たれ、苦しんでいる姿は見ていて悲しくなりました。

映画。邦画、洋画、フランス映画、インド映画..
国民に喜ばれる、国民が好きなものが約2時間に凝縮され、それぞれ特色があります。
「ハリウッド映画はサクセスストーリーが多い」「フランス映画はストーリーが哲学的で難解だ」「日本映画は主人公の死や悲しい結末が多い」などと語られるように。
もちろんそうじゃない作品もたくさんありますが、国別に映画を語るとき私たちは大きくカテゴライズしている気がします。

そして文化や好みに基づいて作られた映画を見て、私たちもまた映画の中から今の文化や好みを知らされているのだと思います。
「国民はこれが好きと言っていますよ。国民はこれに感動していますよ。」と。

冒頭の映画の話に戻りますが、アメリカの人にしてみれば、勇敢に戦う兵士の姿や、友情、恋人との辛い別れ、感動の再会など、涙を誘う物語なのだと思います。同じ国民として兵士の姿を誇らしく思うかもしれない。
そして私が感動の物語として見れず、悲しくなったのも、同じ日本人という共同体として見ていたからです。

約2時間の中で、目に見えない共同体を想起させ、一方ではその共同体を誇りに思わせ、一方では悲しくさせる。映画というものもまた、見えない共同体をつくりだす一因なのだと思います。

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