2014年11月25日火曜日
[映画感想]ブルース・ブラザーズ 踊らなきゃいけないときもある
この映画は踊りながら見る映画だ。
唐突だが、私は踊るのが苦手だ。数年前に人に連れられて初めてクラブという場所に行った時、薄暗く、派手な照明がぎらぎらと光り、大音量で音楽が響く空間を全然楽しいと思えなかった。踊る人たちを横目にわずかに音楽に合わせて肩を揺らすのが精一杯で、そこには恥ずかしさしかなかった。
いつからだろう。音楽に合わせて踊ることを恥ずかしく思うようになったのは。おそらく小学校低学年ぐらいまでは平気だった。けれど成長に伴い社会性という鎧を身につけ、恥ずかしさが先行するようになった。それは正常な成長の過程であったし、現在の私が街で流れてくる曲に合わせていきなり踊り出したら、たちまちおかしな人とみなされてしまうだろう。
けれど、社会性という鎧は時に自分を不自由にさせる。大人になっても思わず音楽に合わせて身体が動きだす瞬間はあってもいいのに、それを無いものとして抑えつける。それをやはりどこかで解放したくなる。
この映画では、歌がたくさん出てくる。そしてそれに合わせて劇中の大人たちが踊る踊る。その楽しさが画面からこれでもかと伝わってくる。そうだ、音楽に合わせ、リズムをとって、身体が揺れて、そして魂が震えるのがロックなんだよな、と思えてくる。
特に、最初の教会のシーンは思わず画面の中に入って行きたいと思うほど、はしゃいでいる大人たちを見るのが楽しい。そして、劇中アレサ・フランクリンの歌う「Think」(GUのCM曲)に合わせて一緒に踊ったときは気分が高揚し、それはまさしくロックな瞬間であった。
そうやって発散して、私はまた社会性という鎧でがちっと身を固めるのだ。
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