そこに写った私はなんだか地味な30歳ぐらいの女に見えた。
ここでは毎日すっぴんで、髪の毛は後ろでぎゅっとひとつにまとめ、白いブラウスに黒いズボン、スニーカーという服装で毎日過ごしている。オシャレというものにほど遠い格好だ。もちろん身綺麗にすることはここでは求められていないので、この格好でも全く問題ないのだがなんだか自分がどんどんみすぼらしくなっていくような気分だ。すっぴんでいることや、自分の好きではない地味な服装をしていると、なんとなく不安になる。
メイクと服は武装だと思う。表情を変え、人格を変える。
女の子向けのヒロインが活躍するアニメ、例えばセーラームーン、キューティーハニー、秘密のアッコちゃん、おジャ魔女ドレミなどはどれも衣装とメイクで変身する。
それに比べ男の子向けのヒーローものは、何とか戦隊、仮面ライダー、ウルトラマンなどどれも顔をすっぽり覆い自分とは別物に変身する。
女の子は自分が変身している、という過程が重要なのだろう。そして、たかがメイクと服だけでも、まるで別人のように変身できるということにも共感できる。
変身しなくちゃ。
日本に帰ったら髪の毛を切って、メイクをして、ワンピースを着て、ハイヒールを履こう。女の格好に武装しよう。
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