ホームステイさせてもらっているネシーさんは子どもが二人いる。会社には他にも子どもがいる女性社員の方がたくさんいる。
「フィリピンでは妊娠して出産したら仕事は何年休めるの?」と聞いたら、妊娠9か月目から出産後2か月、帝王切開だと出産後3か月までだと言われた。赤ちゃんはベビーシッターや親戚が世話をするそうだ。
「出産後2か月で職場に戻るの!?」と驚いたら、それはフィリピンでは当たり前なのだそうだ。だからフィリピン人の働く女性は出産後亡くなる人も多いとも言われた。
妊娠9か月目、人によっては出産の前日まで職場に来る人もいるそうで、身体には悪くないのかと聞いたら、「やっぱり悪いよ」と言われた。現に、彼女は以前妊娠した際、職場では周知のことであったにも関わらず、日本人上司が1階のオフィスにいる彼女をいつも2階に呼び出すので、身重の彼女には負担となって流産してしまった。その日本人上司は後で、自分が彼女をいたわらなかったせいだと謝ったそうだ。
「もし女性の上司だったらもっと理解してくれていたのかな?」と聞くと、「フィリピンでは出産ぎりぎりまで働くのが普通だから特に女性でもかわらないよ」と笑って言われた。
日本は産休が1年、もしかしたら3年にもなろうとしていると話したら「So long!」とびっくりされた。
もちろん日本ではベビーシッターという文化があまり無いし、親戚や家族がかたまって住む文化もほとんど無いためそんなに早く職場に戻ることは出来ないだろう。それに0歳のうちは母親の体調のことや赤ちゃんにとっても働く女性には1年は休暇が必要なんじゃないかと思う。ただ日本では、公務員みたいにちゃんと産休制度が整っていないと、結局職場復帰できず退職してしまう女性も多いという問題があるのだけれど。
産休は短いが職場に戻りやすいのか、産休は長いが一度休むと職場復帰が難しくなるのか。どちらが良いとかはないのだけど、飛行機でたった4時間離れた場所ではこんなに全然違う習慣なのか!と本当に驚かされることばかりだ。
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