生ぬるい空気がもわっと肌を包み込む。じんわり汗をかきそうな蒸し暑さだ。
21時の電車は帰宅するサラリーマンの人でいっぱいだ。ほとんどが制服のように黒のスーツとネクタイ姿。七分丈Tシャツ一枚の私でも暑いのに、きっととんでもなく暑いだろう。ビジネスマナーとして仕方ないのかもしれないが。
同じ電車に、初老の男性が乗っていた。淡いブルーのスーツに白いシャツ、濃紺のネクタイを合わせ、コルビジェのような眼鏡をかけ、生成り色のハットを被っていた。黒スーツ集団の中で、そこだけスポットライトが当たっているかのように目立っていた。デザイナーか、ミュージシャンか、はたまた芸術家か。なんだか異様に格好良かった。
たかがファッション。だけどそれは知的さのわかりやすい証明だと思う。色合わせが美しかったらそれだけで数学的な頭の良さを感じる。
黒いスーツを着たサラリーマンの方々が色んな色を着たら、もっとわくわくするのになと思った。電車に乗っている人がみんな、淡いグリーンとか、サーモンピンクとか、レモンイエローのジャケット、パンツ、ネクタイに身を包んだ光景を想像して一人楽しくなる。
政治家の方々も、もっとカラフルな格好したら若者からも国会中継注目してもらえると思うよ。ファッショナブルな政治家を見たいよ。私は。
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